中小企業診断士 R3年度事例Ⅲ再現答案編

中小企業診断士
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所長
所長

令和3年度の私の再現答案と得点開示結果を公開します。

他の方の再現答案などとも見比べてみて、得点につながるキーワードの抽出などに

利用いただけたら幸いです。

事例Ⅲ

得点結果

50点

再現答案

こちらの事例Ⅲの再現答案の精度は他の事例よりも劣ります。7割~8割程度ではないかと。第2問と第3問にてこずったため、問題用紙上のメモがきれいに整理できず、最後時間ギリギリに解答を作成しているので、第2問の2つ目と、第3問で精度が少し落ちます。

第1問

革製バッグ業界におけるC社の(a)強みと(b)弱みを、それぞれ40字以内で述べよ。

【解答】
(a)➀企画から製品完成までの一貫受託生産体制。②天然素材の高級品を熟練職人が生産、修理。(42字)
(b)➀新製品の企画開発力に乏しいこと。②熟練職人の退職予定に対して若手育成が不十分。(40字)

所長
所長

文字数が足りない…
調整が難しいな…

一貫受託生産体制は、X社が企画・デザインした製品を完成まで行えるものであって、C社が企画しているわけではないです。企画から製品完成まで行っているのは自社ブランドですので、「一貫生産体制」と書けばよかったです。

弱みの方はしっかり書けたと思います。

第2問

バッグメーカーからの受託生産品の製造工程について、効率化を進める上で必要な(a)課題2つを20字以内で挙げ、それぞれの(b)対応策を80字以内で助言せよ。

【解答】
(a)受注量に対して、過剰な在庫保有の抑制。
(b)生産計画立案を短サイクル化し、進捗管理、在庫状況などを統制管理する。情報をDB化、一元管理して生産管理部門へ共有し、安全在庫を考慮した生産計画を立案する。

(a)負荷の高い縫製工程の負荷を軽減。
(b)熟練技能を必要とする作業をDB化、標準化、マニュアル化して、若手作業者へのOJT教育を通じて共有化を図る。

所長
所長

ひとつは分かるけど、もう一つが全然分からない。
他の設問やってからにしよっ(汗

課題は改善の方向性、対応策はそのための具体的施策を書くのが良いので、「非効率=高コスト」となっている問題を解決することを課題に、その問題解決するためにすべきことを対応策に書きます。

予備校の模範解答などでは、生産計画の短サイクル化を(a)に書いているものもありましたが、私としては、高コストの原因は在庫過多にあると考え、課題に在庫の抑制、対応策に生産計画の短サイクル化と、生産統制の実施を行うこと。そして、それらを行うための情報管理を書きました。

2つ目の問題が第3問で書くべきものか、第2問で書くべきものか悩みました。というのも、第3問では生産面の課題を書く必要があります。生産面での問題は2つ残っており、ひとつ目はボトルネック工程である縫製工程、ふたつ目は第1問で弱みに挙げた、若手職人の育成が不十分であることです。どちらが、第2問で書くべきものかが最初決めきれませんでした。

カギとなるのは制約条件である「受託生産品」にあり、与件文にも自社ブランド品の製造が計画されると熟練職人がそちらへ移ってしまうこと、自社ブランド品は一気通貫で作業されるのに対し、受託生産品は工程別に分業であることが書いてあるので、そこから問題を分けるのが正解だったと思います。

そうすると、若手職人には工程別で習熟を進めている現状では、技能承継が進んでいないことは受託生産品で大きな影響を及ぼさないため、ボトルネック工程の改善で良かったと思います。

第3問

C社社長は、自社ブランド製品の開発強化を検討している。この計画を実現するための製品企画面と生産面の課題を120字以内で述べよ。

【解答】
製品企画面は、新製品の企画開発力を強化すること。具体的には、経験者の採用や外部連携を通じて経験することで育成する。生産面は、熟練技能者の高齢化による退職前に若手職人への技能承継を細分化した加工での習熟ではなく、一連作業で行うこと。(115字)

所長
所長

生産企画面は分かる。
けど、生産面…
自社ブランド製品の開発強化って制約がカギなんだろうけど。

生産企画面では経験不足を補う必要があるので、経験者の採用や外部連携を通じた対応で外から経験を補う方向で書きましたが、それ以外にも販売実績から想像して企画している状態でしたので、自社サイトや直営店を利用した顧客ニーズの収集といった観点でも書けると良かったと思います。

生産面では、自社ブランド品は一気通貫での作業となりますが、若手へは工程別の習熟しかさせていないため、熟練職人が退職してしまうと自社ブランド品の強みが失われてしまう恐れがあります。そのため、技術承継を行っていくことを書けていることは良かったと思います。

第4問

C社社長は、直営店事業を展開する上で、自社ブランド製品を熟練職人の手作りで高級感を出すか、それとも若手職人も含めた分業化と標準化を進めて自社ブランド製品のアイテム数を増やすか、悩んでいる。
C社の経営資源を有効に活用し、最大の効果を得るためには、どちらを選び、どのように対応するべきか、中小企業診断士として140字以内で助言せよ。

【解答】
自社ブランド製品を熟練職人の手作りで高級感を出すことを助言する。理由は、➀ブランドコンセプトが長く愛着を持って使えるバックであり、高級感が重要であるため。②既に25アイテムも商品を有し、更に増えると修理等の対応が困難となるため。③商品を絞り差別化集中することで高付加価値化するため。(141字)

所長
所長

んー、最大の効果というのは利益が大きくなる方かな?

そうすると、多品種少量よりも少品種多量での生産の方がよさそう。

第2問と第3問で混乱していたこともあって、時間がなく焦ってました。解答の方向性としては、高級感を出すことで決めましたが、その理由を探してきてしまい、設問とずれた解答になっています。

具体的な対応策を聞かれているのに、なぜか高級感を出すことを選んだ理由を書いてしまいました。おそらく、大幅な減点がされていると思います。

逆に言うと、ここで20~30点の減点があったとすると、他の設問では6割~7割程度の得点ができていたということですので、第1問~第3問の解答はこの程度書ければ合格ラインということで参考にできるかと思います。

まとめ

得点開示結果を受けて思ったことは、

  • 最終問題で20~30点は減点されていると思うので、他の設問はそこそこ書けたのだろう
  • R2年度と同じで、設問で解答の切り分けが明示されており、与件整理の力が重要

他の事例にも言えることですが、最近は特に「収益向上」を意識した解答になっていることが重要に思います。設問でも「収益を上げるには」と明示せず、「最大の効果」などと濁してあります。こういったときに、解答に収益向上につながる施策が書けているか、解答に「儲ける」という意識が読み取れるかどうかで得点に差ができているように感じます。

また、受験者数が多くなっていることもあってという噂もありますが、設問文中で先に解答の切り口を明示し、それぞれ分けて問う問題が増えていますね。その分、与件文の表現があいまいであったり、同じ段落内に生産面と企画面の話が書かれているなど、整理が難しくなるような作り方がされているように思います。

私みたいに与件文を読むのが遅い、表などで整理しないとなかなか頭の中だけで整理できないと、時間が足らなかったり、混乱してしまい、最後の最後に時間も足らずに焦って、聞かれていることに答えていないという状況に陥ってしまいます。

事例企業の整理は、口述試験前に初めてやってみたのですが、思いのほか良かったので、普段から、きちんと復習の時間に事例企業の分析をするなどして、整理の仕方を頭に叩き込んでおくと良かったかなと反省してます。