中小企業診断士資格勉強 二次教材編

中小企業診断士
スポンサーリンク
所長
所長

二次試験の勉強はどうしたら良いか分からず、時間を浪費しがちですよね。

2年勉強した教材を中心にまとめてみました。

人によって合う合わないがありますので、他の方々や予備校の情報なども

収集して、自分に合う方法を見つけていただけると良いと思います!

二次試験の勉強でやってきたこと

全体的な勉強の流れ

教材説明

それでは、上から追ってやってきた教材について整理していきます。

2019/11 一次試験受験前

「全知全ノウ」

勉強を始めて半年経ち、Twitterも初めたころですが、二次試験を終えた方々から来年度に初めて受験する私たちに向けて、まだ一次に余裕がある今のうちに二次試験の問題に触れておくと良いとのアドバイスを受けました。理由は、二次試験に必要となる知識を把握すること。

一次試験のすべてが二次試験に必要となるわけではありませんので、二次試験に必要となる一次試験の知識を持っておくことで、一次試験の勉強でも特に注力すべきポイントが明確になるためでした。

私の購入した「全知全ノウ」はこちらです。(少し待てば、2020年度版が出るとも知らず、当時最新の2019年のものを新品で購入しました)

こちら、過去の事例Ⅳの問題を「財務分析」・「CVP分析」・「NPV分析」・「キャッシュフロー分析」などに分類し、過去の問題の解き方を細かく説明してくれています。「ふぞろい」だけではどうしても解き方が分からないので、こちらがあると非常に助かります。基本的な解き方も説明されているため、新しい年度の解き方が不要であれば古くても大丈夫と思います。

2020/7~ 一次試験の自己採点後

診断士ゼミナール

私は、一次と二次を通して診断士ゼミナールの教材を受講していました。一次試験の自己採点で合格できそうであることの確認直後から、診断士ゼミナールの講義動画をスマホに入れて、通勤時間で視聴しました。

教材の中で先生も仰られていますが、他校の模範解答なども集めて比較すると良いとのこと。二次結果の振り返り編でも書きましたが、多くの再現答案や模範解答を比較することで得点につながるキーワードが絞り込みやすくなります。

一年目にこれが頭にはあったので再現答案などは集めてはみたのですが、分析と振り返りの仕方が分からず、そこに力を注げなかったことが敗因と思います。

二次向けの教材としては、当時は過去5年分(H26~H30)までの二次試験の模範解答と解法について説明がされています。また、最初の動画の導入では二次試験とはどんなものなのかの説明もあるため助かります。また、それとは別で、二次に特に必要となる一次試験の知識をまとめたものなどもあります。この値段で考えれば、かなり内容は充実しています。しかも、3年間無料延長され新しい年度の模範解答と解法も得られます。

ふぞろいな合格答案(通称 ふぞろい)

二次試験のバイブル的な存在です。

設問ごとの得点が開示されない二次試験にとって、自身の力がどの程度なのかを計ることができるのはふぞろいになります。キーワードごとに点数がついており、合格者の多くが書いた論点、キーワードが書けているかが採点の基準となっていますので、実際の得点開示結果との乖離も当然あります。ですが、そのあたりを理解し、合格者がどのような切り口で解答を構成したかが分かりやすく、必ず用意したい教材になります。

一次試験合格直後に、一次試験を通過した人たちが一斉に購入するため品切れとなります。出遅れると、後々2倍で購入する、納期が延びるなどにもつながります。もしその年の一次試験がダメだったとしても、二次試験を受ける際には過去数年分の事例問題を解きますので、一次試験の受験前に購入することをお勧めいたします。

私が購入したのはこちら。ふぞろい13とふぞろい14、残りは10年データブックと総集編ですべての年の分を揃えました。

まず、年度ごとに出版されるもの。令和3年度の問題は「ふぞろい15」になると思います。①各事例の各設問ごとの配点と簡単な説明、②各事例ごとに全体での考え方や必要な論点、知識などの整理、③合格者の勉強時間や試験日当日の様子、考えたこと、問題の解き方など幅広い情報が詰まっています。

こちらは2年分を一冊にまとめたもの。単年のものと比べての違いは、①各事例の各設問ごとの配点と簡単な説明、②各事例ごとに全体での考え方や必要な論点、知識などの整理が収録されていますが、③合格者の勉強時間や試験日当日の様子、考えたこと、問題の解き方など幅広い情報を削ったものとなります。なんとなく試験の様子などは把握できたという方は、こちらを購入することで費用が抑えられます。次は、「2020と2021」が「6」で出版されると思います。

こちらは10年分を一冊にまとめたもの。平成19年度試験(ふぞろい1)から平成28年度試験(ふぞろい10)までが収録されています。①各事例の各設問事の配点と簡単な説明のみで、②と③が削られています。採点特化の書籍になります。ただ、かなり過去までさかのぼることになるので、問題の傾向なども変わってきていますし、初見問題での時間配分や文字制限への慣れのためになるべく多くの事例を解きたい場合には良いかと思います。

2021/2~4 不合格明けの「二次速習テキスト」

一年目の不合格を受けて、しばらくの間、診断士試験の勉強と距離を取ったことで、視野が狭くなっていたことに気が付きました。うまく解答ができるように、ひたすら毎日1事例に取り組み、書き方を染みつかせようとしていたのですが、あまり情報を取ることもしていませんでした。

所長
所長

そもそも二次試験って、どう立ち回るのが正解なんだろう?

って、考えると、二次試験の本質的なところ全然分かってないのかも。

と、いうことでTwitter上で読んでよかったとあったこちらを購入。無料動画での講義もあり、多くの受験生が購入しているそうです。他の資格勉強の息抜きに、動画の更新に合わせてゆっくりと読み進めました。

この教材の冒頭で、事例への取り組み方、知識をどう応用して二次試験では立ち回るのかが説明されており、色々と腑に落ちるところがありました。一年目に大量の事例を解いて、なかなかうまくいかなかったところがよく分からず、モヤモヤ感を持っていたのですが、言葉で整理された説明を受けて納得。

一年目の私は、設問文をざっと読んだ後、与件文を読んで、設問文と紐づきそうなところを抽出して、与件文の文章をそのまま抜き出して書いていくことが主流でした。そのため、特に一次知識との関連も意識ができていませんでした。また、与件文にない一次知識を応用して助言するような設問では、設問に対して解答の方向性のブレが大きくなりがちで、うまく方向性が合えば高得点、外せば足切りギリギリ。といった形になっていました。

これが、この教材でどう解答を構築していくかの説明の中でも説明がされていましたので、間違いに気付き、早い段階で方向修正を行うことができたと思います。

「そもそも事例の与件文はどう作られているのか?」と、いうところを実際の試験委員の先生から伺った情報を基に書かれています。二次試験は一次試験の応用であることを外さないために、知識と与件文や設問分との関連付けをどのように行うかといった解法、各事例の解き方、考え方などがまとめられています。そして、最後に二次試験に必要な一次試験の知識が網羅されたシートが付いています。この巻末のシートはこのあとの口述試験などでも使えるもので、とても重宝します。

2021/9~ いよいよ二次に向けて

「30日完成!」

一年目、「全知全ノウ」である程度の点数が取れるようにはなってきたのですが、少しでもひねられた問題が出ると解けなくなってしまうことが分かりました。この「全知全ノウ」は、過去の問題で構成されたものなので、同じ問題は試験では出ません。

基本的な解法など、過去の問題から整理するうえではとても有効でしたが、もっと幅広い演習が必要だと考えて、「30日完成!」を購入しました。「30日完成!」ということで、1日1問で30問が登録されているのですが、1問あたりの制限時間は長くても20~30分程度ですので、一日に複数問を解くことができます。

私の場合、往復1時間半の通勤電車で解いていましたが、最初は2週間で1周できるくらいのペースで進められるかと思います。やり方は、1問解いて、採点。間違っていたら復習。付箋を貼って間違えたことが分かるようにしておく。朝の電車で間違えたのであれば、夕方に再度解いてみる。夕方の電車で間違えたのであれば、翌朝に再度解いてみる。2回目でも間違えたのであれば、間違えた内容を復習する。

この流れで進めて1周終わったら、次は「全知全ノウ」をやります。こちらも同じような感じで1周やります。終わったら、また「30日完成!」に戻るのですが、付箋の貼ってある間違えた問題だけを解きます。とやっていき、すべての付箋が剥がせるまで交互に繰り返します。

全ての付箋が剥がせたら、またすべての問題を解いていくところからやります。すると、すべての付箋が剥がせたはずなのに、また解けない問題が出てきます。ですので、間違えたら復習して付箋を貼る。

これを延々と毎日繰り返してました。

通勤時間に講義動画などを視聴していると、勉強しているつもりが気が付いたら寝てしまっているなんてことも多くありましたが、計算で手と頭を使っていると寝ることもなく、効率的に時間が使えたと思います。

基本的な計算問題が網羅されており、中には少しひねって連立方程式を使って解いたりするような問題も収録されている。これをひたすらやりこむだけでも十分に合格レベルには到達できると感じる。一部問題の定義などで混乱が生じるところがありTwitter上でも議論の対象になるが、そういったところに気が付けることも、仲間と考えられることも含めてとても良い勉強になった。2018年改訂版だが古臭さもなく、十分に勝負できる内容になっていると思います。

中小企業白書

一次試験でもおなじみの中小企業白書。やはり中小企業庁が現状をどう分析し、今後どうしていきたいかの情報が詰まっているのが白書ですから、二次試験の事例企業もこの現状に沿う企業になります。そのため、改めて中小企業白書の情報を整理することで、各事例で聞かれることの方向性を掴みつつ、一次知識との紐づけをしながら復習することで一石二鳥で勉強ができる。そう考えて行いました。

中小企業白書はこちらのサイトからダウンロードが可能です。

一次試験では、前年に発行された白書を勉強します。2021年度の一次試験であれば2020年度版の白書を使いますが、二次試験では2021年度版の白書を使います。

理由は、

  • 2020年度版は一次試験で勉強しているので不要
  • 二次試験の半年ほど前に2021年度版が発行されている
  • 2020年度版では2019年度までの情報でまとめられており情報が古い

令和2年度では、「コロナウイルスの影響は考慮しない」となっていた問題が、令和3年度では与件文にコロナウイルスの影響が登場しています。コロナウイルスの影響を年間通じてデータとして集められたのは令和2年度からになることを踏まえると、前年度の市場の影響が試験問題に反映されていることになります。

そのため、前年度までの情報で作成された白書の読み込みと情報整理が有効です。

ただ、あまりここに時間を割いても良くないので、中小企業庁の方向性と関連する一次知識の復習を軽くする程度で良いです。一度、自分で整理してみるだけでも十分に頭に入りますし、その程度で良いと思います。

参考に私が整理したものを貼っておきます。左側に白書で重要そうなところをピックアップし、右側に関連する一次知識を二次の解答を意識して書き込みをしています。

こちらは、令和4年度の一次試験での範囲になってきますので、一次試験を受けられる方にも良いかもしれませんね。

最後に

私は、診断士ゼミナールの教材を軸にした独学でしたので、市販されている教材を中心に勉強をしていましたが、予備校に通う方々であっても予備校の教材以外にもこれらの教材を利用されていることが多かったように思います。

一年目は、二次の勉強を本格的に初めて3ヵ月ほどで試験を迎えるため、必死に事例を解いていましたが、合格するために必要な勉強方法や教材、立ち回り方などの情報を十分に集められていなかったと感じます。

2年目になってようやく時間ができたことや、Twitter上で積極的なコミュニケーションをとることで様々な情報を共有できたことがとてもよかったです。2年目で追加した教材も多いですし、その教材をみんながどのように使っているのか、また振り返りの仕方なども学べたことがとても大きかったと考えます。

事例Ⅱでも解答によく使われる「双方向コミュニケーション」。相手との情報の発信と受信を相互に行うことで、より深い情報を得ることになります。ぜひ、受信だけではなく、ご自身の情報も公開、発信しつつ、勉強仲間との交流をされると良いと思います。情報を発信することで、仲間からも間違いの指摘や改善案のアドバイスをもらうこともできますし、発信するために間違いのないよう十分確認をされることになりますが、それが記憶の定着にも役立ちます。