コーポレート・アイデンティティ

企業経営理論
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ドメインの定義で少し出てきました、コーポレート・アイデンティティ(その企業の持つアイデンティティ)とは何か?どのような効果につながるものなのかをブランディングと合わせて整理します。

コーポレート・アイデンティティとは

アイデンティティは、”自己同一性”、”自己そのものを表す要素であり、アイデンティティを失うことは、自己そのものの存在を失うこと”として、翻訳、意味づけがされています。
したがって、コーポレート・アイデンティティとは、それそのものが企業を表現するものを指します。
具体的には、社名やロゴ、商品名、スローガンやキャッチコピー、製品の色や形などのデザイン、サービスの特徴など様々なものが挙げられます。

ブランディングとは

ブランディングとは、ブランドを形作ること、要するにブランドとして市場に認知されることを指します。日常的にブランドというと、高級品のことを指して言ったりもしますが、経営理論におけるブランドは、別の製品やサービスと区別することを指します。
ですから、コーポレート・アイデンティティの具体例として挙がった、 社名やロゴ、商品名、スローガンやキャッチコピー、製品の色や形などのデザイン、サービスの特徴などを用いて、顧客や市場で別の製品やサービスと区別してもらうことが、企業をブランドとして認知してもらうこととなります。

ブランド化することでのメリット

ブランド化が進み、顧客や市場における認知度が高まると、どのような状態となるのか、感覚的にはファンが付くことによる、ブランド価値の上昇や、口コミなどによる宣伝効果などにより、販売量の増加が見込めるなどのイメージはしやすいかと思います。
このように、ブランド化することによる競合との差別化や、信頼性の向上、市場や顧客間での拡販スピードの向上などが大きなメリットとして挙げられます。

そして、これらのメリットを享受すべく、ブランドかを進める上で消費者の購買行動にフォーカスした理論をまとめたのが、ハワード&シェス・モデルや、アサエルの個賠行動類型などになります。

ハワード&シェス・モデル

  1. 拡大的問題解決行動
    消費者は、広範囲から情報を取得し、情報量が多いため意思決定時間が長いことが特徴。ブランド認知に対する曖昧さが顕著であるため、自社の製品やサービスを選んでもらいにくい状態。
  2. 限定的問題解決行動
    ある程度の製品やサービスの知識を有するため、情報を取得する範囲が多少狭くなり意思決定時間も短くなったことが特徴。多少のブランド認知が出てきたため、自社の製品を選んでもらえることが増えてきた状態。
  3. 日常的反応行動
    普段から使用しているものをいつも通りに買うという行動となるため、情報取得範囲はさらに少なくなり、意思決定時間もとても短いのが特徴。ブランド認知も明確であり、ここまでくると、口コミなどによる批判的な意見の影響も少なく、自社の製品を選んでもらいやすい状態。

アサエルの消費行動類型

  1. 複雑な購買行動
    この行動をとる消費者は、比較的高価格で、購買頻度の低いものを買う際に多くなります。消費者は、その製品に対しての知識をそれほど有していないために、積極的な情報探索活動を行いますから、製品特性やブランドに関する情報提供をおこなうことで、消費者に強く働き掛けていくようなマーケティングが有効です。
  2. 不協和低減の購買行動
    この行動をとる消費者も、比較的高価格で、購買頻度の低いものを買う際に多くなりますが、さらにブランド間の差異が小さい場合に多くみられます。
    消費者に購買後にがっかりすること(認知的不協和)があれば、次回の購買が期待できません。そのため、購買後に不満があれば返品可能とした対応が有効となります。
    また、テレビCMなどの広告にはこれから購買する人のためだけではなく、買って良かったと思っていただくためにも有効で、良質なCMにより認知的不協和の低減に効果があると言われています。
  3. バラエティ・シーキング購買行動
    この行動をとる消費者は、ブランド間の差異が大きいことから、ブランド・スイッチが頻繁に行われている状態です。リーダー企業であれば、習慣的購買行動が生じるように広告などに費用をかけますし、チャレンジャー企業であれば、様々なプロモーション活動を通じて、ブランド・スイッチを促そうとします。
  4. 習慣的な購買行動
    ハワード&シェス・モデルの日常的反応行動同様に、習慣化した特定ブランドを選択することが多い状況で、特に低価格で高頻度の購買機会を有する製品にみられる購買行動です。
    習慣が継続するような、連呼型のコマーシャルや販売プロモーションが有効とされます。

まとめ

このように、コーポレート・アイデンティティを明確にしたブランディングを進めることは、競合との間での差別化を進め、マーケティングを有利に進めるための戦略を取りやすくしていく上でもとても重要な要素となります。
コーポレート・アイデンティティを明確にすることと合わせて、自社内のガバナンス強化や環境への配慮の推進など、より市場からの批判を受けにくい優良な企業としてのイメージを確保するなど、社内外の環境づくりも重要となっていきます。