QCサークル活動が上手にできない vol.2

基礎知識
スポンサーリンク

それでは、前回の続きです。

細かい内容まではとても難しいため、ひとまず活動の流れの中で重要なポイントをまとめていきますが、その際に分かりやすいように、優秀なチームとそうでないチーム(この先、優秀チームと一般チームと表記)で比較しながらまとめたいと思います。

優秀チームと一般チームの差

QCサークル活動で現場が改善すると思っている

前回記事でも書きました、QCサークル活動を行う意義、目的が理解できているのと理解できていないのでは、結果に大きな差が生じます

この項目、特にカンコツに頼った暗黙知で仕事をしているような部署やチームに多く見られました。

逆に、暗黙知の形式知化を進めている、進め始めている部署というのは、逆にこの活動が良いきっかけになると感じており、積極的なコミュニケーションやディスカッションが行われた様子がうかがえました。

どのようなプロジェクトでも目的がしっかりしていなければ、成果はしっかりと付いてきません

それはこの記事でも何度も出てきているKPI、KGIの考え方でも、PDCAサイクルでも、問題解決手法でも共通しているところです。

目的と現在のギャップが問題点であり、解決の道筋を決めるためにとても重要なポイントとなります。

それが意識として分かっていない=QCサークル活動をムダなものとして捉えているということで、当然結果に大きな差が生じます。

まとめ役が機能している

QCサークル活動は”全員参加”で行う、いわばブレインストーミング、集団思考による多角的視点での問題や課題の改善を図る活動となっており、その手法を学ぶ場でもあります。

そのため、まとめ役が機能していないと、方向性がまとまらない、意見が整理されない、何をしてるかよく分からないといったことにもなり兼ねません。

実際に、活動ではチームリーダーが設定されるのですが、勉強だからとグループの新人などに押し付けてやらせるケースもあります。

そして、上司やベテランからのサポートが十分に得られず孤立するようなチームの場合、内容がかなり薄くなってしまい、ただやれと言われたからやっただけという活動になっています。

QCサークル活動でのチームリーダーは、ひとつの小さなプロジェクトをまとめるリーダーとしての勉強の場でありますから、できれば次世代の監督者を担う方がトレーニングするには良いのですが、目的をいまいち理解していないこともあると、こういうところでも悪さがでます。

便利な検討ツールを使いこなす

当然、担当クラスに改善の手法を学んでもらうことも目的です。

その改善手法として使われるのが、QC七つ道具新QC七つ道具です。

これらの手法、ツールは実際の現場では使えない」なんて言葉もちらほら聞くことがあるのですが、確かにツールがそのまま当てはめられない事例はたくさんあります。

ですが、これも理解が不十分なために生じる発想です。

算数や数学が、実際将来役に立たないのに勉強するのはムダだと言っている学生と同じです。

それら計算の基礎が、その応用である物理や化学、財務、経済学、情報システムや経営など幅広く使われるのですが、まだ見ぬ応用された将来技術を知らないので、基礎がムダな知識のように思えてしまうのです。

要するに、これらの基礎がつまらないものだと感じているうちは、まだまだ未熟なのだということです。

まずは、これらのツールの基礎をしっかりと覚え、応用へと発展させ、そして最終的にはそれらの知識を自らのものとして新たな自己流の手法へと昇華させてこそ一流の技術となるのです。

基礎の習得もないのに一流になれるプロはいません。

活動の良否の具体例

活動の流れ

  1. 困りごとの抽出…現場で生じている困りごとを全体で抽出
  2. 内容の整理…抽出した困りごとそれぞれについて、何にどう困っているかを整理
  3. 評価…それぞれの問題に対する重要度や必要な資源(ヒト・モノ・カネ・情報)を配点
  4. テーマ決定…配点結果から、取り組みテーマを決定
  5. 状況の深掘り…将来あるべき姿(目的)と現在の姿のギャップを比較
  6. 要因分析…問題発生の要因を分析し、対策方向性の整理
  7. 目標の決定…必要な対策と、各フェーズ、時期におけるマイルストーンの設定
  8. 対策の実行…計画に基づき対策の実行
  9. 判断…実行した対策とマイルストーンの比較、必要に応じて計画の補正と改善
  10. 再対策の実行…再計画に基づき再対策の実行
  11. 最終判断とまとめ…最終的な目的達成度の評価と考察、まとめ

このような流れで進められているQCサークル活動は、きれいにストーリーがつながっていますから、スムースに頭の中に活動の内容が入ってきます。

そして、この流れが経営の基本手法であるバランススコアカードなどとも共通していることが分かるかと思います。

このように、将来会社を引っ張っていく経営層の基礎的な流れがここにあり、それを現場から習得していくということが、大きな会社の力になることから、教育として実施がされています。

課長になって初めて学んだ人と、現場の頃から15年、20年と熟練させてきた人どれだけの力の差があるかは容易に想像ができると思います。

もし、QCサークル活動をムダだと言ってしまう上司がいらっしゃれば、まだ基礎の習得が未熟ですから、監督者としてもっと多くの経験と勉強が必要です。

活動が大事だと説明できるようになってようやく戦える基準に達したところ、使い方を教え、活動に対する評価や改善点を示せるようになると、基礎が固まり応用が利く段階にあります。

ぜひとも課長クラスの監督者には、この応用が利く段階まで力を付けて頂けると、今後さらに大きな組織を運営していく状況になったときに、会社経営に対する大きな力の差が影響力として出てくるかと思います。