正しい目標の立て方

マネジメント
スポンサーリンク

もう少しすると新年度も始まるということで目標を立てられる方も多くいらっしゃるかと思いますが、私も改めて、目標の立て方で気を付けている点を少し整理しておいて、しっかりとスタートを切りたいと思います。

目標を立てる上で注意する点

まず、KGIやKPIを具体的に設定することの重要性について書いた記事でも紹介していますが、目標はきちんと数字で具体的にすることが必要です

KGIやKPIに関する記事⇩

そして、今回はそれに加えて補足的な注意点という位置付けで、最近特に気にしているところについてまとめます。

目標は下限だけでなく上限も設定する

具体的に目標を立てようということで、例えば、不良率5%以下という目標を立てたとしましょう。

数字で判断が可能ですし、とても良い目標だと思います。

しかし、このときに4.9%でも目標は達成するのですが、取り組みをしていくと4%、3%、2%ともっともっと改善しようと進んでしまうことも多々あります。

活動をしていると止めどころが分からなくなってしまうのですね。

なぜならば、この部分だけを切り取ると4%の不良率よりも3%の方が、さらに2%と、どんどん低くなる方が結果的に良いと判断でき、どんどんとその先を目指してしまうのですが、こういった状況には注意が必要です

QCDのバランスを考える

QはQuality、品質のQ。CはCost、コストのC。DはDelivery、ここでは日程と訳しますがスケジュールや工期などの日程になります。

これら、QCDはお互いにトレードオフの関係にあります。

トレードオフとは、何かを取れば何かを失うというような関係です。

品質を上げようとすれば、より高価な材料を使用したり、時間をかけて作成したりします。

コストを下げようとすれば、品質を下げたり、投入する工数を下げたりします。

日程を早くすれば、評価の時間も減りますから品質が下がったり、労働力を多くして短期開発をするとなればコストも上がります。

ですから、目標を超えてどんどんと高みを攻めていく場合には、どこか他のところへひずみが起きて、悪化していることも考えられるのです。

スポンサーリンク

社内目標だけが目標ではない

そして、意外と忘れやすいのが、仕入先への要求です。

これも、要求という言い方をするため外れてしまいがちなのですが、仕入先にとっては顧客要求値は守るべき目標となります

例えば、要求品質を公差内で良いとしていたところを、公差ギリギリでは不安だからもっと中央値に寄せて欲しいという要求を出すなどがこれにあたります。

そうすると、仕入先はより高い目標となった品質を達成するために、コストアップや日程の増加といった影響が出ます。

それを「コストアップは認めないし、日程も守れ、そして品質は上げろ」という要求をする顧客担当者も多く見てきましたが、その要求にも自社内にムダや改善代があるうちは対応ができますが、限界はあります。

この限界の見極めもできていないけれども、叩けばまだ余力を出してくるだろうというような実力の低い担当者が出てくると、どちらにとっても不幸です。

そういったことが続くと、最悪の事態としてその仕入先の撤退があります。

代替先があったとしても、切り替えにかかる工数や、評価などの費用は発生しますので、自社にとっても大きな損失です。

もちろん、下請けにとってはそれ以上に不幸ですが。

更には、そういった下請けいじめとも取られる状況になることは、自社の評判を失墜させ、今後の取引にも大きな影響を及ぼしますから、そこまで先を見て適切な要求値を決めているか、監督者はよく考えなければなりません。

目標は適切な領域を決めることが大切

目標を立てるときには、現実をしっかりと捉え、広い視野で全体のバランスを取りながら、適切な着地点を見付けることが大切になります。

品質だけを見たら、高品質であることが良いのは当たり前です。

コストも安いほど良いのは当然です。

日程も早ければ早いほど嬉しいです。

QCDで考えようと言っても、それぞれを独立して見ていると、目標を見誤り、どこかに悪影響が出ます。

QCDのバランスを見て、最適な目標を設定する。そのためには、目標は下限値だけではなく、上限値も作ってあげることがバランスよく全体最適を行う上で大切になります。